『ウルトラQ』『ウルトラマン』全67作撮影秘話 ヒロインの記憶 review

桜井浩子 書評

『ウルトラQ』『ウルトラマン』全67作撮影秘話: ヒロインの記憶は、特撮ファンにとって非常に貴重な一冊です。

桜井浩子さんの著書であるこの本は、シリーズに登場したヒロインたちがどのような経験をし、どのような思い出を抱いていたのかを鮮明に描き出しています。

実際のところ、私は桜井浩子さんの名前を当時の記憶にはありませんでした。

しかし、彼女が出演した他の番組を含めて、一番最初に認識した女優さんであったと思います。

『ウルトラQ』はリアルタイムで見ていた記憶がありますが、後年何かで視聴した記憶も混じっているようで、不確かな部分が多いです。

『ウルトラマン』についても同様で、映像を見返してみると見覚えがあるので、当時見ていたのかもしれませんが、明確な記憶はありません。

江戸川百合子の名前は記憶にありませんが、フジ・アキコの名前は覚えています。

私の記憶に定かであるのは『ウルトラセブン』からであり、幼すぎて記憶があいまいだった時代のことなのかもしれません。

この本を読んで、桜井浩子さんの記憶力に驚かされました。

当時の事柄を詳細に再現する彼女の文章は、まるで昨日のことのように鮮明です。

彼女の聡明さが伝わってくる、とても具体的で細かなエピソードの数々に感嘆せざるを得ません。

桜井さんは、撮影現場での出来事やキャストとの交流、スタッフとのやりとりを豊富なディテールで語ってくれます。

彼女の視点を通して、当時の特撮業界の雰囲気や現場の様子が生き生きと伝わってきます。

これまで知られていなかったエピソードがたくさん詰まっていて、特撮ファンにはたまらない内容です。

例えば、特撮技術の発展やセットの構築、キャストが挑戦したシーン、予期せぬハプニングなど、撮影の裏側が詳しく描かれています。

特に、特撮シーンの撮影方法や工夫についての記述は、ファンにとって非常に興味深い部分です。

また、本書は昭和時代のテレビ文化や社会背景も浮き彫りにしています。

シリーズが放送されていた当時の日本社会の様子や、視聴者の反応、メディアの変遷などがヒロインたちの記憶を通して語られています。

これにより、当時の雰囲気を感じることができ、昭和のテレビシリーズに対する理解が深まります。

本書を通して、桜井浩子さんの思い出に触れることで、特撮シリーズの魅力が新たな視点で再確認できます。

ヒロインたちの視点から語られることで、これまでとは違った角度から作品を楽しむことができます。

彼女たちがどのように作品に向き合い、どのような経験をしたのかが生き生きと描かれており、当時の雰囲気や制作現場の様子が鮮明に伝わってきます。

桜井さんが語る撮影秘話は、特撮ファンにとって非常に楽しめる内容です。

彼女たちが直面した困難や喜び、スタッフやキャストとの交流、そして視聴者に向けたメッセージなど、彼女たちの人間的な側面が生き生きと語られています。

本書は、特撮ファンや昭和のテレビシリーズに興味を持つ人々にとって、貴重な情報源であり感動的な読み物です。

桜井浩子さんの記憶力と詳細な描写によって、作品の魅力とその舞台裏を新たな視点で楽しむことができるでしょう。

特撮マニアにとっては、非常に楽しめる裏話が満載の一冊です。

総じて、『ウルトラQ』『ウルトラマン』全67作撮影秘話: ヒロインの記憶は、特撮ファン必携の一冊です。

桜井浩子さんの語り口は親しみやすく、読者を惹きつける魅力があります。

彼女の思い出を通して、特撮の世界に浸り、当時の熱気や情熱を感じることができるでしょう。

特撮ファンならずとも、昭和のテレビ文化を知りたい人にとっても、一読の価値がある本です。


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出版社 ‏ : ‎ アルテスパブリッシング (2024/6/27)
発売日 ‏ : ‎ 2024/6/27
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 248ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4865592938
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4865592931
寸法 ‏ : ‎ 12.7 x 1.9 x 18.8 cm

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