【高齢者のための乙4講座 第10回】その他の第4類危険物──重油・潤滑油など

セルフガソリンスタンドの給油機を斜め横から撮影した写真。危険物取扱者乙4講座のアイキャッチ画像。 おとなの副業と手続き帳

これまでガソリン・灯油・軽油・アルコール類といった代表的な第4類危険物を学んできました。今回は出題頻度はやや低いものの、押さえておきたい「その他の第4類危険物」について整理します。重油や潤滑油は身近な存在であり、試験で差がつくポイントにもなります。

重油(第3石油類)

重油は第3石油類に分類されます。引火点は60℃以上と高めで、常温では非常に燃えにくい性質です。主に船舶用燃料やボイラー燃料として使われています。

指定数量は2000ℓ。大量に使用されるため、施設では消防法に基づいた厳重な管理が求められます。試験では「重油=第3石油類、指定数量2000ℓ」とセットで覚えておくことが重要です。

潤滑油(第4石油類)

潤滑油は第4石油類に分類され、引火点は250℃前後と非常に高く、常温で火がつく危険性はほとんどありません。エンジンオイルや機械油などがこれに含まれます。

指定数量は6000ℓ。一般的な使用量では規制対象になることは少ないですが、大規模工場などでは規制を受けます。試験では「潤滑油=第4石油類、指定数量6000ℓ」という知識が必要です。

クレオソート油(第2石油類)

木材の防腐処理などに用いられるクレオソート油は、第2石油類に分類されます。独特の臭気があり、引火点は70℃前後。指定数量は1000ℓです。

出題頻度は低いものの「クレオソート油=第2石油類」という分類を問う問題が出ることがあります。余裕があれば覚えておきましょう。

試験での出題傾向

  • 重油=第3石油類、指定数量2000ℓ、引火点60℃以上。
  • 潤滑油=第4石油類、指定数量6000ℓ、引火点は非常に高い。
  • クレオソート油=第2石油類、指定数量1000ℓ。

出題頻度は高くありませんが、覚えておけば「差をつけられる」分野です。特に「重油=第3石油類」「潤滑油=第4石油類」の区分は落とせないポイントです。

高齢者におすすめの覚え方

これらの物質は数字や分類がやや複雑なので「数字の大きいものほど安全」というイメージで整理すると覚えやすいです。たとえば「ガソリン200ℓ(危険)→灯油・軽油1000ℓ→重油2000ℓ→潤滑油6000ℓ(比較的安全)」と順番で覚えると、頭に入りやすいでしょう。

今日のまとめ

  • 重油=第3石油類。引火点60℃以上、指定数量2000ℓ。
  • 潤滑油=第4石油類。引火点250℃前後、指定数量6000ℓ。
  • クレオソート油=第2石油類。引火点70℃前後、指定数量1000ℓ。
  • 試験頻度は低いが、分類と指定数量を覚えておくと有利。

次回予告

次回は「危険物の消火方法と消火剤の種類」について解説します。水で消せる危険物、消せない危険物を整理し、消火器の種類もあわせて学んでいきましょう。

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