これまでガソリン・灯油・軽油・アルコール類といった代表的な第4類危険物を学んできました。今回は出題頻度はやや低いものの、押さえておきたい「その他の第4類危険物」について整理します。重油や潤滑油は身近な存在であり、試験で差がつくポイントにもなります。
重油(第3石油類)
重油は第3石油類に分類されます。引火点は60℃以上と高めで、常温では非常に燃えにくい性質です。主に船舶用燃料やボイラー燃料として使われています。
指定数量は2000ℓ。大量に使用されるため、施設では消防法に基づいた厳重な管理が求められます。試験では「重油=第3石油類、指定数量2000ℓ」とセットで覚えておくことが重要です。
潤滑油(第4石油類)
潤滑油は第4石油類に分類され、引火点は250℃前後と非常に高く、常温で火がつく危険性はほとんどありません。エンジンオイルや機械油などがこれに含まれます。
指定数量は6000ℓ。一般的な使用量では規制対象になることは少ないですが、大規模工場などでは規制を受けます。試験では「潤滑油=第4石油類、指定数量6000ℓ」という知識が必要です。
クレオソート油(第2石油類)
木材の防腐処理などに用いられるクレオソート油は、第2石油類に分類されます。独特の臭気があり、引火点は70℃前後。指定数量は1000ℓです。
出題頻度は低いものの「クレオソート油=第2石油類」という分類を問う問題が出ることがあります。余裕があれば覚えておきましょう。
試験での出題傾向
- 重油=第3石油類、指定数量2000ℓ、引火点60℃以上。
- 潤滑油=第4石油類、指定数量6000ℓ、引火点は非常に高い。
- クレオソート油=第2石油類、指定数量1000ℓ。
出題頻度は高くありませんが、覚えておけば「差をつけられる」分野です。特に「重油=第3石油類」「潤滑油=第4石油類」の区分は落とせないポイントです。
高齢者におすすめの覚え方
これらの物質は数字や分類がやや複雑なので「数字の大きいものほど安全」というイメージで整理すると覚えやすいです。たとえば「ガソリン200ℓ(危険)→灯油・軽油1000ℓ→重油2000ℓ→潤滑油6000ℓ(比較的安全)」と順番で覚えると、頭に入りやすいでしょう。
今日のまとめ
- 重油=第3石油類。引火点60℃以上、指定数量2000ℓ。
- 潤滑油=第4石油類。引火点250℃前後、指定数量6000ℓ。
- クレオソート油=第2石油類。引火点70℃前後、指定数量1000ℓ。
- 試験頻度は低いが、分類と指定数量を覚えておくと有利。
次回予告
次回は「危険物の消火方法と消火剤の種類」について解説します。水で消せる危険物、消せない危険物を整理し、消火器の種類もあわせて学んでいきましょう。
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