最近ニュースや新聞でも取り上げられる「空き家問題」。全国にはおよそ900万戸の空き家があると言われ、地方では人の気配のない家が目立ってきました。放置すると治安・景観・災害時のリスクが増え、地域全体の課題になります。
そこで注目されているのが「空き家管理」という仕事です。大掛かりな専門作業ばかりではなく、身近な人でも担える“見守り”中心の仕事から始められます。
空き家管理ってどんなことをするの?
専門業者の基本プランは次のような内容が多いです。
- 月に1回程度の換気・通水
- 郵便受けのチラシ・郵便物の整理
- 外観・室内の写真撮影と所有者への報告
こうした見守り中心の基本料は月額3,500円前後が目安。一方、草刈り・庭木剪定・内部の清掃などの労務は別料金が一般的です。基本だけなら短時間で見合いますが、労務まで含めると時間単価が下がりやすいため、作業ごとに料金を分けるのが現実的です。
高齢者にも向いている理由
- 身体に無理がない:月数回の短時間作業でOK
- 健康維持になる:散歩+軽作業が外出のきっかけに
- 小さな収入:1件数千円でも2〜3件で月1〜2万円の副収入に
- 社会貢献:「誰かが見ている」だけで地域の安心感が高まる
受注方法の課題と工夫
課題は「どうやって依頼主(所有者)と出会うか」。大手の低価格もあり、個人は埋もれがちです。小さく始めるなら次の工夫が有効です。
- ご近所・知人・自治会経由で声掛け(回覧・掲示板・民生委員の紹介など)
- サービスの明確化(例:「基本=換気・通水・郵便物整理・撮影、労務は別」)
- 報告書のひな型を用意(写真3〜5枚+チェック項目+一言コメント)
- 緊急連絡の取り決め(異常時は所有者→自治会→行政へなどの連絡フロー)
不法侵入と思われないために
見守り作業でも、近所の方からは「勝手に出入りしている人」に見えることがあります。誤解を防ぐために次を徹底しましょう。
- 契約書を作成:所有者と管理委託契約を交わし、氏名・連絡先・作業範囲・作業日を明記
- 委任状/管理証明を携帯:現場で提示できるよう首掛けIDや腕章を用意
- 近隣への事前挨拶:両隣・向かいに「◯◯さんから依頼を受けています」と一言伝達
- 日中に堂々と作業:撮影やメモは“記録業務”であることを見える化
- 連絡先の可視化:所有者の了承が得られれば、門扉内側に名刺サイズの管理カードを掲示
ただし現状は…(収入のリアル)
空き家管理は参入しやすい一方、大きく儲かっている事業者は多くありません。過去の調査でも、管理棟数を安定的に伸ばせた会社はごく一部という結果が出ています。個人で始める場合は、見守り中心で2〜3件を丁寧に、草刈りなど労務は都度見積もりにする運用がおすすめです。
それでも将来性はある(2025年問題)
団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降は、相続や管理困難物件の増加が見込まれ、需要は2030年代前半にかけて上向くと予測されます。いきなり本業化は難しくても、今から経験を積んで信頼を得ておけば、将来の依頼につながります。
まとめ
空き家管理は「換気・通水・郵便物整理・撮影」を基本にした小さな仕事から始められます。草刈りや清掃は別料金に分け、契約書・委任状・近隣挨拶で誤解を防ぐ――この基本を守れば、高齢者でも無理なくできる地域仕事になります。まずは近所の2〜3件から。あなたの“見守り”が、地域の安心につながります。
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