私は68歳。もともと加齢による難聴があり、年々耳が遠くなってきていることは自覚していました。テレビの音が大きくなったり、家族に「もう一回言って」と聞き返すことが増えたり。でも、これは年を取れば当たり前のことだと思っていました。
ところが、ある日突然、片耳がほとんど聞こえなくなってしまいました。最初は「耳が詰まってるのかな?」くらいに思っていましたが、数日たっても改善しません。それどころか、耳鳴りがひどくなり、常に「キーン」という音が響いている状態です。
「これはおかしいな」と思いつつも、「まあ、そのうち治るだろう」「病院に行ってもどうせ年のせいと言われるだけ」と放置してしまいました。そして、気がつけば数ヶ月が経っていました。
加齢性難聴とは?
そもそも、加齢性難聴とは何なのでしょうか。私のように、年齢とともに少しずつ耳が遠くなるのが加齢性難聴です。特徴としては以下のようなことが挙げられます。
- 高音が聞こえにくくなる(特に「さ・た・は」行の音)
- 会話が聞き取りにくい(特に雑音の多い場所)
- テレビの音を大きくしがち
- 耳鳴りがすることがある
加齢性難聴はゆっくり進行するため、ある日突然「聞こえなくなる」ことはありません。だから、今回のような突然の聞こえない状態は、明らかに加齢性難聴とは違うものだったのです。
突発性難聴の発症
私が体験したのは、片耳の聞こえが急に悪くなるという症状でした。これは突発性難聴と呼ばれるもので、ある日突然、片方の耳が聞こえにくくなる病気です。
突発性難聴の原因ははっきりしていませんが、以下のような説があります。
- 内耳の血流障害(血の巡りが悪くなり、聴力を司る細胞がダメージを受ける)
- ウイルス感染(風邪などの影響で内耳がダメージを受ける)
- 強いストレスや疲れ(自律神経の乱れが影響する)
私自身、特に風邪をひいた覚えはありませんが、最近少しストレスを感じることが多かった気がします。仕事や家庭のこと、将来の不安など、いろいろ考えることが多く、それが関係していたのかもしれません。
病院に行かずに数ヶ月が経過
突発性難聴は発症後2週間以内に治療を始めることが大切だと言われています。その期間にステロイドなどの薬を使うと、聴力が回復する可能性が高くなるのです。しかし、私は「そのうち治るだろう」と思ってしまい、病院に行きませんでした。
その結果、数ヶ月が経った今、耳の聞こえは全体的に悪いものの、全く聞こえないわけではなく、聞こえる時もあれば聞こえにくい時もあるという状態です。耳鳴りも続いていて、常に「キーン」という音が頭の中で鳴り響いている状態です。
また、少しでも改善すればと、市販の漢方薬などを試しているところです。劇的な回復は感じられませんが、気休めになるかもしれないと続けています。
生活への影響
片耳が聞こえにくくなると、思った以上に不便なことが増えます。
- 会話が聞き取りにくい 片方の耳だけで聞くと、音の方向がわからなくなるので、人の声がどこから聞こえているのか判断しづらくなります。
- 騒がしい場所での会話が大変 カフェやレストランなどでは、周囲の雑音が邪魔になり、会話がスムーズにできません。
- 電話が聞き取りにくい もともと聞こえにくかったのに、片耳がさらに聞こえなくなると、電話での会話がとても困難になります。
- テレビの音量がさらに大きくなる 家族に「音が大きすぎる」と言われることが増えました。
こうしてみると、やはり耳はとても大切な感覚器官だと改めて感じます。
これからの対策
病院には行きそびれましたが、これからできることを考えてみました。
- 補聴器の検討 補聴器は加齢性難聴の対策として使われますが、突発性難聴の後遺症がある場合にも役立つことがあるそうです。まだ試していませんが、一度相談してみようと思います。
- 耳の血流を良くする 血流が悪くなると耳の健康にも影響が出るため、適度な運動を心がけようと思います。ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で続けたいです。
- ストレスをためない 突発性難聴の原因としてストレスも関係していると言われているので、リラックスする時間を意識的に作るようにしたいです。
- 聞こえのトレーニング 片耳だけでも聞き取りやすくなるよう、ラジオを聞いたり、音の聞き分けトレーニングをしたりすることも大切かもしれません。
まとめ
加齢性難聴はゆっくり進行するものですが、それに加えて突発性難聴が発症すると、日常生活に大きな影響が出ます。そして、一番の反省点は病院に行くのが遅れてしまったことです。
もし「片耳が急に聞こえなくなった」という症状が出たら、「年のせいだろう」と自己判断せずに、すぐに耳鼻科を受診することをおすすめします。私のように後悔しないように、早めの対応が大切です。
今は、これからの生活をどう快適にするかを考えながら、できることを試していこうと思います。
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