若いころは音のしない靴を気にしたものです。カツカツとうるさいと、何か自意識が気になって。
でも、ある時期から靴よりも、別の“足音”が気になるようになりました。
そう、「歩きオナラ」であります。
いえね、そんな品のない話を公然と語る年頃ではないのは分かってます。だけど、誰しも心当たりがあるはずなんですよ。
スッ……スッ……プスッ……スッ……プッ。
この、靴音と混ざるガスのリズム。
特にスーパーの静かな通路や、病院の待合室の床なんかがやばい。よく響くんです、あそこ。
自分の足音に混ざって、誰もが「え?今の音って……」と周囲を見渡すようなあの感じ。
でも、言わせてもらえば、こっちも出したくて出してるわけじゃないんです。
気づいたら、なんか腸の奥にたまってた空気が、歩くリズムに合わせて下がってきて、気圧差みたいな感じで出てしまうんですよね。
あれ、ちょっと「機械的」なんですよ。
スイッチを押したら扇風機が回るように、「歩いたら出る」。条件反射みたいなもんです。
誰も教えてくれない中年オナラ事情
こういうことって、健康本には載ってない。誰も教えてくれない。
だけど人生の“曲がり角”って、足音に混ざって何かが「プスッ」と漏れることで気づくのかもしれません。
思えば40代の後半くらいから、お腹が張る、オナラがたまりやすい、何となく便秘っぽい…。
それを歳のせいだと片づけてきましたけど、あれも立派な「サイン」だったんですよね。
人は見た目じゃない。
大事なのは、腸の中が平和かどうかです。
「歩きオナラ」が消えた日
でも、不思議なことに──いつのまにか、歩きオナラが出なくなったんですよ。
薬を飲んだわけでも、ヨガを始めたわけでもない。たぶん、ちょっとだけ生活が変わったからでしょう。
- 野菜を多めに食べるようになった
- ごはんをゆっくり噛むようになった
- トイレを我慢しなくなった(←重要)
- 背筋を伸ばして歩くようにした(←これも地味に効く)
そんなことで?と思うかもしれませんが、人間の腸って、案外正直です。
静かに暮らせば、静かにしてくれる。
歩いても、もうスッ……スッ……だけになったとき、ちょっとさびしくなったのも事実です。
あの頃の自分は、ある意味“自然体”でしたから。
まとめ──人生も腸内も、詰め込みすぎは禁物
笑いごとに聞こえるかもしれませんが、「歩きオナラ」って実は深いんですよ。
腸内の声なんです。
「詰め込みすぎですよ」っていう、体からのメッセージ。
人間関係、仕事、家族のこと、若いころは何でも抱え込んでたけど、
歳をとってからこそ、心も腸も“いい感じにスカスカ”のほうが楽に歩ける。
そんなふうに思えるようになった今、あのプスッという音も、愛おしい思い出です。
あなたの足音は、静かですか?
それとも、何かが一緒に鳴ってますか?
どちらでもいいじゃないですか。人間だもの。
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