言葉が脳を老けさせる? 老化を防ぐ話し方のコツ

老人 高齢者の健康と暮らし

「疲れた」「もうダメだ」──日常的に口にしている何気ない言葉が、実は脳の老化を進めているとしたらどうでしょうか。脳科学者・西剛志氏は、私たちが発する言葉が脳と体に大きな影響を与えることを指摘しています。言葉の使い方次第で、脳の老化を遅らせ、心身を若々しく保つことが可能だといいます。

ネガティブな言葉は脳を老けさせる

脳は私たちの言葉を「現実」として認識します。「疲れた」「できるわけがない」といった否定的な言葉を繰り返すと、脳はその状態を実際のものと捉え、体調や行動にも悪影響を与えるのです。

実際の実験では、高齢者を連想させる言葉を多く使った人の歩行速度が遅くなることが確認されています。つまり、言葉が行動や体調を左右する強力な要因になっているのです。

「でも」の法則──ネガティブをポジティブに変える魔法

ネガティブな言葉を完全に避けることは難しいですが、「でも」をつけてポジティブに言い換えることで脳への悪影響を和らげられます。

  • 「疲れた。でも頑張った。」
  • 「もう嫌になる。でも、美味しいものが食べられた。」

このように言葉の終わりを前向きにするだけで、気分が上がり、脳の反応も変わります。実際に50代女性がこの方法を実践した結果、周囲の反応が良くなり、気持ちまで明るくなったという例も紹介されています。

「ありがとう」が脳を活性化させる

「ありがとう」という感謝の言葉は脳にとても良い影響を与えます。マラソン選手が「ありがとう」と唱えながら走ることでタイムが改善した例も報告されています。感謝の言葉はストレスを減らし、行動を前向きに変える力を持っています。

擬音語で動きをスムーズに

「ス~ッ」といった滑らかな擬音語を声に出して動作すると、柔軟性や動きが良くなるといわれています。一方で、「ガクガク」「ギシギシ」といったネガティブな擬音語を使うと、体もそのように感じやすくなります。言葉一つで体の感覚まで変わるのです。

言葉が脳を若返らせる

西剛志氏は「言葉の使い方次第で脳の老化を防ぎ、心身の健康を維持できる」と提唱しています。日々の言葉を意識して変えるだけで、脳は若々しさを取り戻すことができるのです。

今日からできる3つの習慣

  • ネガティブな言葉を発したら「でも」でポジティブに言い換える。
  • 「ありがとう」を意識的に使い、感謝の気持ちを声に出す。
  • 動作の際に「ス~ッ」「サッ」といったポジティブな擬音語を使う。

まとめ

言葉は単なるコミュニケーションの道具ではなく、脳と体を直接コントロールするスイッチです。ネガティブな言葉は老化を進め、ポジティブな言葉は脳を活性化させます。毎日のちょっとした話し方の工夫で、脳は若返り、心身も元気になります。今日からぜひ、前向きな言葉を意識してみましょう。

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