田舎の農地で始める!養蜂ビジネスのはじめ方と夢

養蜂 やり方集
田舎の農地で始める!養蜂ビジネスのはじめ方と夢

「農地はあるけれど、もう耕作はできない」「なにか新しいことを始めたい」──そんな思いを抱える方に、いま密かに注目されているのが“養蜂”です。

「え、ミツバチを飼うなんて、危ないし難しいんじゃない?」と思うかもしれません。けれど実は、日本のあちこちで、農地や空き地の一角を利用して、個人で静かに始めている人たちが増えています。

ミツバチは働き者で、彼らが運んでくるのは甘いハチミツだけではありません。自然とのつながり、土地との対話、そしてちょっとした収入。今回は、そんな養蜂ビジネスのはじめ方を、少し夢のある話とともにご紹介します。

■ 養蜂って儲かるの?
結論から言えば、「規模によるけれど、うまくやれば十分に収益化できる可能性があります」。たとえば1つの巣箱(1群)から年間5〜15kg程度の蜂蜜が採れます。直売や道の駅で販売すれば、1kgあたり2,000〜3,000円で売れることも。つまり、1群で1〜3万円の収益が見込めます。副業としてはなかなか魅力的です。

しかも蜂蜜だけでなく、蜜蝋や女王蜂の分蜂販売といった収入源もあり、創意工夫次第では農産物や加工品との組み合わせで相乗効果も狙えます。

■ 養蜂のはじめ方マニュアル
はじめるにあたっての準備は、思ったほど難しくありません。必要な道具と手順を簡単に紹介します。

【1】場所を決める
日当たりがよく、風を防げて、水源や花のある場所が最適。人通りの少ない農地や、空き地の一角が適しています。民家から10m以上離れていると安心です。

【2】届出をする
都道府県の農政課などに「飼育届」を提出します。これは家畜伝染病予防法で義務づけられています。1年ごとの更新が必要ですが、書類は比較的簡単です。

【3】道具と蜂をそろえる
巣箱(1万円前後)、ミツバチ群(1〜3万円)、防護服、燻煙器、採蜜器など。初心者向けの「養蜂スターターキット」も市販されており、5〜10万円程度でひととおりそろいます。

【4】飼育スタート
春に女王蜂と群れを導入します。給餌や巣の点検を週1回程度行い、花の咲く季節に合わせて観察。初年度は採蜜を控えめにし、ミツバチの健康維持を優先します。

【5】採蜜と販売
採蜜は6月ごろから。遠心分離器で蜜を抽出し、濾過・瓶詰め。直売所や道の駅で販売する人もいれば、知人に配ったり、ネットショップを使う人もいます。

■ 日本各地で進む“農的暮らし”の一歩として
西日本を中心に、暖かく自然に恵まれた地域では、養蜂との相性が抜群です。九州・中国・四国地方ではレンゲや菜の花、桜、柑橘系など蜜源植物が豊富。関西や中部の山間部でも、雑木林や里山が豊かなところなら十分に可能です。

中には「週末だけ山の家で蜂を見ている」という都会の会社員もいます。田舎と都市を行き来しながら、自然と共生する“デュアルライフ”の一環としても注目されています。

■ 高齢者にもできる「静かな副業」
ミツバチは基本的におとなしく、人間が刺激しない限り攻撃しません。管理も週に1回程度で、力仕事もそれほどありません。高齢者や女性でも十分に対応可能です。

また、蜂蜜には健康効果もあり、贈り物としても喜ばれます。「あの人の作ったハチミツはおいしい」と言われることが、やりがいにつながるという声も多く聞かれます。

■ 最後に──ミツバチと生きるという選択
日本の農地が荒れていく中で、ミツバチという小さな生き物が、新しい希望を運んでくれます。彼らは花を求めて飛び回り、やがて甘い恵みを私たちにもたらしてくれる。

それはただのビジネスではなく、「自然とともに生きる小さな営み」なのかもしれません。

農地の一角から、静かな副業を──あなたも、ミツバチと暮らす人生を始めてみませんか?


■ 養蜂をもっと深めたいあなたへ:講習&体験イベント情報

以下は、初心者からプロ志向の方まで参加できる、全国展開の講習や体験イベントの一例です。

・日本ミツバチ養蜂後継者養成講座(オンライン+実地講習)
完全オンライン受講もOK。年2回、現地(山梨・東京など)での実習+動画講義+サポート付きの実力派プログラムです。初心者からプロまで対応しています。受付中。

・養蜂文化情報ネットワーク「ニホンミツバチの飼い方入門」
全国オンライン&現地講座を定期開催。例:2025年7月12日にオンラインで開催、他にも巣箱づくり講座や短期集中講座あり。最新情報はウェブで随時案内。

・金太郎の自然養蜂講座(福井県ほか)
「自然巣枠式」を学べる1日講座。午前の座学+午後の屋外実技で、実習中心の内容。例年春→秋で各回・定員10名程度。

・BeeHappy Project/生物多様性養蜂講座(愛知県)
1年間の現地実習プログラム。週1回、愛知・大高緑地公園などで実践的な養蜂作業と群管理を学びます。

・都会で養蜂?体験イベント(大阪・東京など)
大阪では医療法人主催の屋上養蜂場見学+採蜜+試食体験(例:2025年4/26開催)
東京ではホテルで親子参加OKの自由研究プラン(2025年8/3~16など)など、多彩な体験が可能です。

・はちみつフェスタ2025(東京・銀座)
7/25~27 開催予定。100種類のはちみつが集まり、ミツバチ講座・見学会・ワークショップも充実。誰でも自由に参加できる入場無料イベントです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました