第2号被保険者
70歳未満の会社員や公務員など厚生年金の加入者を第2号被保険者といいます。これらの方は、厚生年金の加入者であると同時に、国民年金の加入者にもなります。
日本年金機構
加入する制度からまとめて国民年金に拠出金が支払われますので、厚生年金の保険料以外に保険料を負担する必要はありません。
なお、65歳以上の厚生年金の加入者で、老齢または退職を支給事由とする年金給付の受給権がある方は、第2号被保険者とはなりません。
「65歳以上の厚生年金の加入者で、老齢または退職を支給事由とする年金給付の受給権がある方は、第2号被保険者とはなりません」という文言は、少し難しく感じる人が多いかもしれません。
ここでは、この文言の正確な意味を、国民年金制度と厚生年金制度の違いを踏まえてわかりやすく解説します。
■第2号被保険者とは何か?
まず、「第2号被保険者」という言葉は、国民年金制度における分類の一つです。
- 第1号被保険者:自営業者や無職の人など(20歳以上60歳未満)
- 第2号被保険者:会社員や公務員など厚生年金に加入している20歳以上60歳未満の人
- 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者(20歳以上60歳未満)
このように、第2号被保険者というのは「厚生年金に加入している現役の被用者で、20歳以上60歳未満の人」が対象です。
■65歳以上の厚生年金加入者はどうなる?
実際には、65歳以上であっても、働いている限り厚生年金には加入し続けることができます。会社員や公務員として雇用されていれば、保険料も納めます。
ただし、65歳以上で老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)の受給権を取得した人は、国民年金の制度上では第2号被保険者にはなりません。これはあくまで国民年金の枠組みでの話です。
言い換えると、厚生年金に加入している=第2号被保険者という単純な対応関係は、60歳以降は成り立たなくなるということです。
■在職老齢年金制度の影響
65歳以上で老齢年金の受給権を持ちつつ働いている場合、「在職老齢年金制度」の対象となります。
この制度では、給与と年金の合計が一定額(2025年現在は月47万円)を超えると、超過部分の半分が老齢厚生年金から減額されるという仕組みがあります。
■ポイントを整理すると
- 厚生年金の加入は可能:65歳以上でも、会社員や公務員として働いていれば厚生年金に加入します。
- 国民年金の第2号被保険者ではない:老齢年金の受給権を持つ65歳以上の人は、国民年金制度上「第2号被保険者」には該当しません。
- 年金と給与の合算に注意:在職老齢年金制度により、合計が47万円を超えると年金が一部カットされます。
■まとめ
65歳以上であっても、働き続けることで厚生年金に加入し、老齢年金の受給も同時に行うことが可能です。しかし、その場合は国民年金制度上の「第2号被保険者」には該当しなくなる点に注意が必要です。
また、「在職老齢年金制度」の影響により、収入によっては年金額が減額される可能性があります。
年金制度は複雑ですが、制度のしくみを正しく理解することで、自分の働き方や退職のタイミングを計画的に考えることができます。不安がある場合は、年金事務所や社会保険労務士に相談してみましょう。
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