中高年新聞配達事始
中高年にお勧めののアルバイト
シニア、シルバー層にお勧めのアルバイトは新聞配達です。
新聞配達には朝刊と夕刊があり、他にも集金だの拡張だのがあります。ポスティングやメール便の配達などもやっている販売所があるようです。
お勧めは朝刊の配達です。 夕刊の配達も同じようなものですが、夕刊を配達する時間帯は交通量が多く、危険が伴います。
人ごみの中をバイクで走るなんてことも地域によってはあるでしょう。ものすごく過疎地で早朝も夕方も大差ないという場合は別ですが。
同じように、ポスティングやメール便の配達も人が活動している時間帯に配達することが多いと思います。
新聞配達と違って、毎日同じコースを走るわけではありませんし、配達する先も毎回違うことでしょう。配達先を探しながらの配達は注意散漫になりがちで危険です。
また、集金や拡張(拡張と言わないかもしれない。)はお客様に相対するものでストレスも伴います。この手の仕事が好きな方は別として、お勧めはできません。
朝刊配達のデメリット
朝刊の配達は午前2時~午前6時の間が就業の時間帯だと思います。
午前4時くらいからだと、早起きし仕事している感覚でしょうけど、午前2時とか3時だと前日の延長のような感覚になります。
睡眠時間帯も一般的な社会生活とはかけ離れた感じになります。
夕食が遅い人は食べてから寝る時間の間隔が少なくなり、胃腸に負担がかかったり、肥満の原因につながったりしそうな感じがあります。
私の場合、胃腸への負担は結構深刻なものがありました。 そのため睡眠は2度に分けています。
大体夕食は午後7時過ぎなので、午後11時くらいに寝て午前3時起き。配達が終了するのは午前5時半くらいなので、帰ってきてからしばらくリラックスする時間をとって、午前11時くらいまで寝ます。
胃腸関係は逆流性食道炎とかを患っていますので、夕食後はなるべく時間をとって寝るようにはしています。あとは薬頼りですね。
デメリットはこれくらいでしょうか。
朝刊配達のメリット
朝刊配達のメリットはまず、中高年でも採用されやすいことです。
最近は中高年を採用する会社もちらほら出てきました。人材派遣業だって中高年の仕事はあるようです。とにかく就業のハードルは低いです。
早朝の仕事なのでバイクで走ってもかなり安全。繁華街や都市部の場合はちょっとわかりませんが、日本中、ほとんどの場所はこの時間帯に人はいません。
また、人と相対することがほとんどありません。たまに配達先の人が起きてて、新聞を受け取ってくれることがありますが、その場合は「おはようございます」程度で済みます。それも苦痛なら「ども」程度で軽く頭を下げると良いです。
バイクで配達するのですが、バイクを降りて歩くことが結構あります。
真冬でも汗をかきます。団地なんかだと階段の上り下りでひざが笑うことすらあります。軽いジョギング以上の効果があるかも知れません。
バイクに乗ることで、失っていたバランス感覚みたいなのが戻ってきた気がします。バイクに乗るのが楽しくなりました。
メリットはこれくらいです。
全国紙と地方紙の違い
以前全国紙の配達をしていたときは、新聞休刊日というのが1年に10日ほどあって、休みはその年に10日だけでした。
休みはとれるのですが、精勤手当てがなくなるのでどうしても休まないで仕事してしまいます。
全国紙は地方だと購読している家庭が少ないので、広範囲を走り回らなければなりませんでした。
汗をかくような連続した作業はありません。多くは走っているので、汗はかきません。
地方紙の場合は8日ほど休みがあります。決まった曜日とかではなく、配達員が交代でとるわけです。
休みたければ配達員同士で話し合って交代してもらえます。休むわけではありませんので、給与には響きません。
地方紙は狭い範囲で配達件数が多いので、軒並みといった感じになります。
バイクを走らせている時間より、歩いている時間のほうが多くて、汗をかきます。
こんな感じで給与は5,000円くらいしか違いません。
全国紙の方が高額でした。大体50,000円から60,000円の間だと思います。地方紙は1年勤めればボーナスも出ます。どちらがイイか考えなくても良いですね。
必要なものは健康と原付免許
新聞配達に必要なものは健康と原付免許です。これさえあれば幾つになっても新聞配達はできます。
原付免許がなくてもやってる方はいます。時おり、かなりなお年の方が自転車に新聞を積んでるのを見かけます。
部数や範囲はバイクにはかなわないと思いますが、やれないことではないかもしれません。需要があるのかどうかは時と場合によるでしょうけど。
毎日のように求人もあります。話だけでも聞きに行けばいいのではないでしょうか?
新聞配達のやりかた
入所したらもらえるのが地図と順路表というものです。
地図は住宅地図のコピーに、たぶんマーカーか何かで色づけしたもの。矢印とかで走るコースも書いてあるかも知れませんが、そこまでしてくれないのがほとんど。
順路表もない場合があります。
順路表というのは、配達する順番と配達する新聞の種類が書かれているものです。
新聞の種類というのは、一般的な新聞の他に、スポーツ新聞や業界新聞などです。種類も結構あるので、どのお宅にどの新聞を入れるかで迷ったりします。
まずは走るのが学び
まずは先輩が配達するのに後ろについて走ります。この時、変な先輩だとその後が思いやられます。
アルバイトの人は普通の人が多い感じですが、正社員っぽい人の中には、正直言って変な人もいます。就業するハードルが低いだけあります。偏見ですかね。
夜の町を走るわけですが、いつもの見慣れた町であっても、夜となればまた違います。
普段の生活なら通ることのない道もあります。そこを真っ暗な中、ぐるぐる回りながら走るのですから、本当はたいしたことのない範囲なのですが、とてつもなく広く複雑に感じられます。
数回走ることでそれは解消されます。あんなに難解だったコースが、こんなに簡単で短いコースだったのかと思うようになります。
後ろを走るだけの研修が終わると、後ろを走りながら新聞を投函していく研修に移ります。この時、どのお宅にどの新聞を入れるか覚えます。
新聞はかなり重く、コースの前半はハンドルを取られるくらいです。まだバイクにも慣れてない時期なので転倒には気をつけましょう。
後ろを走りながら投函していく研修の次は、先頭を走りながら投函していく研修です。
先輩は後ろから付いて来ます。これが一番嫌な練習でした。後ろから監視されながらやっていると、プレッシャーがきつくて、焦ったり間違えたりしがちです。
これで単独で配達できると判断されれば一応一人前の配達員ということです。
研修の期間ですが、人それぞれであり、販売所の方針であったりします。
人によって1ヶ月くらいかかったとかも聞きますが、だいたい、1週間くらいで覚えました。早く単独で走りたかったので多少無理はしましたが。
昼間に空で走ってみるのも覚える早道かもしれません。
ただ、昼間と夜とでは場所が違う感じがするもので、どちらかといえば、配達について回ったあとでもう一度走るとかいうのがいいかもしれません。
給与ですが、訓練期間中は無給の販売所と給与を出してくれる販売所があります。
新聞を積み込む際のあれこれ
配達前に新聞をバイクに積み込む作業ですが、まず部数の確認をしなければなりません。配達部数を確認できる紙がありますので、毎日確認します。
月の初めには購読を始めてたり、止めたりする方が必ずいるので、その増減に注意しなければなりません。もちろん、月途中でもあります。
雨の日は全部ビニールでパッキングするのですが、晴れの日でも投函する場所の事情でパッキングする新聞が必ずあります。また、2種類以上購読しているお宅の新聞はまとめる為にパッキングしたりします。
パッキングは簡単で、専用の機械がありますから、それに部数づつの新聞を通していけばいいのです。雨の日は機械が取り合い(譲り合い)になります。
積み込みは、順番とか取り出しやすさとかを考えて積み込みます。
訓練中に先輩がやっているやり方を真似ればいいのです。自分がやるようになれば、そのやり方を自分がやり易いように改良していけばいいのです。
部数の確認から積み込みまでそんなに時間はかかりません。早朝ですから他の配達員の方も大概は無口で黙々と作業をしています。
走り出せば自分ひとりの世界ですから。後は淡々と毎日を過ごすだけです。寝坊だけはしないように。
新聞配達の敵
新聞配達の障害となるもの
どんな仕事にもいい部分と悪い部分があります。できればいい部分の多い仕事をしたいものです。
新聞配達は仕事仲間やお客様との接触があまりなく、雇用側との軋轢も人手不足のせいもあってあまりないです。まじめにやっていさえすれば一人こつこつと、自由にやれる仕事だと思います。
新聞配達にも障害となるものはあります。以下は、以前全国紙を配達していた時に書いていたブログの文章です。
「新聞配達の敵」とタイトルつけています。現在の職場とはかなり違いますが、今日はネタ切れしているので、転載しておきます。ネタ元は削除します。
新聞配達の敵1 2016年7月17日
新聞配達の一番の敵は雨です。雨の中の配達はそれは苦労があります。
まず用意からして大変です。新聞を1冊1冊をパック詰めしなければなりません。150件配るのであれば150回パッキングの機械に新聞を通さねばなりません。
実際はそんなに時間を食うわけではないですが、機械を使うのは自分だけではないので、待ち時間とかもできます。つまり準備にいつもより時間をかけることになります。
雨の日は真っ暗で視界が悪く神経を使います。顧客の玄関先や庭などの状態も掴みにくく、思わぬところで躓いたり、ぶつかったりすることもあります。
先日も駐車場の柱に思いっきりヘルメットをぶつけ、真夜中に顧客の玄関先で大きな音をたてました。ヘルメットなのでこちらに損害はありませんが、柱にキズが入らなかったかとか、何かクレームをいただかないかとか翌日出勤するまで心配でした。
新聞はパック詰めしているのですが、完璧な防水ではありません。癒着がうまくいかず、片側が開いていたりすることもよくあります。とにかくパックしていても雨に濡れないよう、気をつけなければなりません。
新聞はバイクの後ろと前に積みます。後ろはボックスなので比較的扱いやすいですが、前はカバンのようなもので、いちいち開けたり閉じたりしなければなりません。
走行前には蓋の部分をクリップなどで止めるのですが、これも結構手間を食います。とにかく濡らすと厄介なので気を使います。
バイクの走行も大変です。視界が悪く、路面も滑りやすいのでいつもよりスピードを落として走行し、コーナーも慎重に曲がらなければなりません。金属製の蓋などがあれば滑るので避けるように走行します。
バイクには透明のフードがあるのですが、雨だとこれが視界をふさぎます。ヘルメットのシールドも雨や自分の吐く息で前が見えないですから上に上げたまま全開です。雨がバシバシ顔を叩きます。
最後にカッパです。カッパを着ると動きにくいばかりか、通気が悪く、夏場は特に汗をかきます。雨だから気温が低いというわけでもありません。バイクを乗り降りし、投函場所まで歩いたりするので、思っていたより体を使います。終わってカッパを脱ぐと、本当に汗びっしょりです。
雨は新聞配達の敵です。
新聞配達の敵2 2016年8月16日
2番目の新聞配達の敵は犬です。
私は地方に住んでいるので配達先が農家ということが多いです。農家の多くは大きな中庭の奥に玄関があり、その横あたりに郵便ポストなどがかけられています。つまりはバイクで中庭に侵入しなければなりません。そして、そこには大概犬がいるのです。
犬にもよりますが、玄関先で飼われているのは中型犬以上が多く、吼える声も低く太いので深夜の配達人にとって結構な脅威になります。
犬にも個性があり、侵入者に対して様々な対応形態があります。
まずは全く吼えない犬。バイクで進入していくと、ジロっとこちらを見たり、立ち上がったりして反応はあるのですが、吼えたりはしません。
数回配達すると、こちらも吼えない犬だなと理解でき、犬に対して親近感を覚えたりします。とはいえ、他人の犬なので犬に対してアクションを起こすと逆に吼えられたりします。とにかく互いに無視です。
吼えない犬でも、たまに吼える犬がいます。これはかなり性質が悪い犬です。吼えないと思っていたら吼えるので、鳥肌がたつくらいびっくりします。
これが1回でもあると、進入するときは緊張します。この緊張はしばらく続きます。こういうのは勘弁して欲しいです。
初日に吼えられて、後は全く吼えない犬がいます。これはかなり知能の高い犬だと思います。ビジュアルなのか臭いなのか音なのか分かりませんが、1回で配達人を記憶したということです。いい犬ですね。
私の配達区域で一番のバカ犬は、黒いラブラドールです。最初の1ヶ月くらいは庭先の通路に侵入するときから吼えまくりでした。庭に侵入していく前から低い声でワンワン吼えるので、突然吼えられてびっくりするということは無いのですが、気分がいい訳ではありません。
毎日のことなのでその家に行くのが嫌になるのは当然です。とにかくウルサイ。憂鬱。 最近は静かにバイクを乗り入れるようにしています。そうしたら吼えないことが多いです。
ただ、バイクを回転させて、庭から出ようとするときに吠え掛かってきます。ほぼ毎日吼えられるので慣れるだろと思われるかもしれませんが、慣れるということは無いみたいです。
毎日緊張して進入して、吼えられて脱出を繰り返しています。ほんとうにバカ犬です。
とまあ、お金を頂くのですから、あまり文句も言えませんが、犬が新聞配達の敵であることは間違いなく、これからも悩まされるのだなと思います。
あとがき
年に何度もないですが、雪も大変です。
雪国の方の苦労は分かりませんが、南国といわれる当地でも積雪はたまにあります。凍結もあります。冬場は大変です。
また、台風シーズンはこれまた厳しい時間になります。休めない新聞はどんな日にも新聞配達人の手で配達されるのです。 雨が降っても給料はおんなじです。
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